ボードゲーム

『カルカソンヌ2:原始の営み』レビュー

カルカソンヌの続編。ゲームバランスの大幅な見直しが行われた意欲作!

目次

ざっくり解説

 『カルカソンヌ』の続編に位置するタイトルです。単体で遊べます。本家に比べてゲームバランスの大幅な見直しと新要素の追加が行われた作品です。

 基本のシステムの説明は割愛します。追加された要素としては、追加ターンを生む「メンヒル」タイル。川(本家でいう道)版の草原に位置する「小屋」、あとは特殊効果付きのタイルがいくつか追加されました。

大きな変化としては川(道)が大幅に強化され、部下の数がかなり厳しめに調整されています。本家に比べてシビアかつ、大胆な調整が施された作品といえます。

基本はタイルを引いて置く。地図を広げていくゲームだよ。本家に比べて追加された要素がダイナミックで、追加ターンは特に強力かつ魅力的!

長所

 追加手番は分かりやすくパワフルな要素なこと。さらに特殊効果付きのタイルが多い専用山札から引きます。大量得点→追加ターンは気持ちよくないわけがないです(笑)。

 川(道)の大幅強化。魚の数だけ得点がブーストされ、得点力が上がりました。さらに川版の草原に位置する小屋の要素が追加され、戦略な要素が増えました。

短所

 ・川は完成しないと得点にならなくなったこと。これは賛否の分かれる要素です。特に終盤の部下の使い道が大分限られ、個人的にはやりすぎな調整に思います。

 相手の小屋の侵入をブロックしにくいこと。特に交差点で川をブロックするタイルの数は少ないです。大きな川ができるとそこに小屋を3個置くゲームになることもしばしば。

ベストプレイ人数

 2人です。3人もかなり良いとのこと。本家と比べるとわずかに少人数向けに調整されたかな?ぐらいの印象です。本家に比べると3人プレイもあり寄りになった感じです。

 4人が許容最大で、5人はプレイに不向きな人数かと思います。追加ターンがあるため、待ち時間の増加+人数別の調整がないのでトータル手番数の減少します。多人数は明確に不向きといえます。

まあ、基本的に本家は2人ベストですからね。おおよそ変わりないです。追加手番があるため、本作の方が少人数向けになっている感じですね。

個人的な感想

 『カルカソンヌ』の続編として登場しました。本家は拡張セットがたくさんリリースされていますが、本作は拡張セットではありません。単体で遊べます。

 基本的には本家で弱かった道(川)を強化し、街(森)に別の魅力を追加した形といっていいですね。また未完成のは0点という大胆な調整を行いました。

 本家をガチ目線でやり込んでいる人には、本作も気に入ってもらえる可能性は高いと思います。逆に本家の緩い感じに慣れている人は、川の取り合いの厳しさが合わないのでは?と感じました。

 プレイ回数は3回。すべて2人戦でボードゲームアリーナで遊びました。1回は戦略的ヴァリアント(手札3枚)で遊びました。

 小屋の要素がイマイチでしたね。交差点を引けば侵入可能!という形で小屋を置かれると、妨害は困難です。小屋3つ大きな河川に置くゲー疑惑があるほどです。

 あとは完成しなかった森と川が全く点にならない調整は、終盤の閉そく感を生んでいます。これはやりすぎな調整に思います。

 未完成の地形が点になったりならなかったりする『カルカソンヌ:城』の調整の方が好きですね。総じて僕個人としては『カルカソンヌ:城』でいいかなという印象を覚えました。補足するなら、競合相手が強すぎるだけで、本作も十分及第点の面白さはあると思います。

大佐さん曰く「ゲームバランス調整は『カルカソンヌ:城』の方が上手い印象がある。本家と城の間を求める人にピッタリハマるかな?」とのこと。

 

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