ボードゲーム

『カスカディア』レビュー

地形と動物をうまく配置し、生態系を整えるパズルゲーム!

目次

ざっくり解説

 動物と地形を配置して地形は大きな集合を、動物は特定の配置パターンを作るゲームです。生態系を上手くバランスよく作り上げる神視点のようなゲームともいえます。

 端的にいうとタイル+動物を取り合って、動物は集めたり特定のパターンを作らないといけない+地形も同じのを固めないといけません。2つのパズルを同時進行するゲームです。

 そうしてそれらをうまい具合にまとめた人が勝つゲームです。動物の得点パターンは複数あり、ゲームを何度も遊ばせてくれる仕組みといえます。

画像はBGGから。コンポーネント類も素晴らしいです。

動物と地形を取って、配置して2つともいい感じにまとめるゲーム。これだけのシンプルなゲームだよ。

長所

 動物&地形の2つのパズルの同時進行が楽しい。この2つを上手くまとめるのは大変です。その辺のままならなさの塩梅が絶妙でリプレイの意欲にもつながります。

 獲得ルールを無視できる松ぼっくりの存在が面白い。獲得数&獲得ルールの設定も絶妙です。使い時も悩ましく、程よくスキルの出る要素といえます。

短所

 2つのパズルの同時進行が難しい。どちらかが疎かになりやすく、初回はとくにうまくプレイするのが難しいと思います。

 クマとエルクが強力に感じること。とはいえこれが事実だとしても、全員が熟知していればバランスはとれるでしょう。知識ゲーとしての側面がありうるということです。

ベストプレイ人数

 2~3人です。少人数の方が取られなかったタイルが残るので計画が立てやすいです。4人だと毎ターン完全にめくれ次第になるので、運要素が強くなります。

 ソロプレイ対応。それもかなり出来が良い模様です。ソロが85%以上が推奨。4人も9割近くが推奨と、どの人数も良いといって差し支えないでしょう。凄いです。

ベスト2~3人。2人でじっくり悩んで遊ぶと面白いと思います。ソロ対応の上、ソロ含め何人でも良い寄り。凄いゲームですね。

個人的な感想

 自然と動物をテーマとしており、大差の開きにくいデザイン、加えてリプレイ向けの仕組みも充実、さらに内容物良し+何人もでも良し。隙のないデザインのゲームといえます。

 2022年のドイツ年間ゲーム大賞(赤ポーン)を受賞。赤ポーンクオリティにふさわしい出来といえます。今年のゲームはまず本作を遊べと言われても不思議でないです。

 ゲーム性もドラフト(取り合い)+セットコレクションとパターン形成の半々なデザインで王道かつ鉄板のの組み合わせといえます。

 プレイ回数は2回。1回は実物、1回はオンラインソロプレイです。プレイして思った事は隙のない良ゲーだと思いました。赤ポーン受賞は伊達じゃないですね。

 大差は開かないがほどよくスキルの差は出るし、運もあるので実力ゲーでもない。そんな絶妙のラインを攻めてます。狙ってこれが作れたら天才というレベルだと思います。

 じわじわと細く長く遊べば、長く遊べそうです。時を超えて遊ばれる名作の可能性を十分に秘めています。

大佐さん曰く「長く遊ばれる可能性を感じる作品。すべてにおいて手堅く、優等生。間違いなく良ゲー」とのこと。すごいね。

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