ボードゲーム

『コペンハーゲン』レビュー

『テトリス』をほどよく万人向けボードゲームにアレンジ!

目次

ざっくり解説

 このゲーム有名な落ちモノパズルゲームの『テトリス』をボードゲームにしたようなゲームです。揃えたラインが消えない分、積みあがっていくゲームデザインになっています。

 テーマ的には建物を建てていくゲームで、そこにテトリスのようなブロック(ミノ)を積みあげていく形で建設していきます。

 ブロックを特定の位置に配置したり、列を作ると様々なボーナスがあります。それらは手番の効率を良くすることができます。このボーナス要素を意識することも大切です。

 縦横で列が全マス埋まると得点がもらえます。この得点が一定を超えたら勝利します。また時間制限もあります。時間制限が来ると現時点の得点が一番高い人が勝ちます。

画像はBGGから。ブロックを積んで建物を建てていきます

ぶっちゃけるとカードとブロックを取り合う『テトリス』。他の人よりも早く建物を完成させよう。現代アートみたいな建物になっても気にしない!

長所

 5色のカードをうまく集めることが大事なゲーム性。同色のブロックを隣り合わせに配置するとコストが割り引かれます。配置と手札管理のバランスが面白いです。

 大差の開きにくいゲームデザイン。手札上限もあるのでブロックを配置するように仕向けられています。なので実力差がよほど大きくない限り大差は開きにくいです。

短所

 勝利ラインの12点を取る形にある程度定石があること。アドリブも必要です。しかし、野暮なランダム要素か楽しいアドリブ要素かは個人差が分かれるデザインだと思います。

 ボードにランダムがなく、ボーナスの位置が固定なこと。前述の12点のパターンの話もあり、せめて両面ボードでボーナスの配置が違えば…と思います。惜しいところです。

ベストプレイ人数

 4人です。基本的に人数が減るごとにランダム要素が減っていきます。なので人数が多い方がカジュアルに楽しめます。ただ待ち時間も伸びるので一長一短です。

 3人は最も待ち時間とランダム要素のバランスの良い人数です。2人はガチガチの実力ゲーです。実力差がない場合、2人もまたかなり良い人数です。

4人ベスト。3人もかなり良く、2人は実力差がなければ良い人数です。おおよそ何人でも良いといえるゲームです。素晴らしい!

個人的な感想 

 最初に思ったのは、安心安全のよく調整された現代ゲームだと思いました。万人向けで大差が開きにくく、ファミリーゲームの新たなスタンダートたりえるゲームです。

 半面かなりの実力ゲームで、12点配置はある程度パターンがあり、そのうちどれを作るかといったところがあります。ボードのボーナスの位置が固定というのが少し気になります。

 せめて両面ボードだったらと思います。今後の拡張セットなどに期待ですね。ボードゲームアリーナで遊べるので是非一度プレイしてみてください。

 プレイ回数は10回。パターン化の問題があれど、アドリブの要素もあり複数回遊べるポテンシャルは十分あります。悪くないです。

 ただ、ある程度アドリブが必要なパズルは『センチュリー:スパイスロード』、『ウェルカム・トゥ』などが競合にあり、個人的には両者が強すぎる印象があります。

 特にこの両者はカードの出方、建設計画のランダムがあります。リプレイ向けの仕組みが本作より充実しています。この2作を遊んでからでも遅くないかなと個人的には思います。

大佐さん曰く「かなり良いんだけど、プレイパターンの定石の問題があって、リプレイ向けの仕組みが少し足りないのが残念」とのこと。

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