ボードゲーム

『ダイヤモンドクラブ』レビュー

ゴージャスなのはテーマだけではない!貴族のおしゃれなコインプレイスメントゲーム!

ざっくり解説

 貴族の庭造りをテーマにしたゲームです。アクションの決定方式がなかなか画期的で、アクションスペースをワーカー(労働者)ではなく、初期手持ち10枚のコインで取り合う形をとります。

 この時に上下左右のいずれかにすでにコインが置かれていると、コインの必要枚数が増えます。なので、後半のアクションはとてもコストが高くなります。アクションの優先順位をよく考える必要があります。

 このワーカープレイスメントならぬ、コインプレイスメントがこのゲームの主役です。そこで獲得したリソース(宝石)を使って、お庭を充実させていきます。一番お庭が充実した人が勝ち。そういうゲームです。

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「コインを置いてアクション実行」→「獲得した宝石でお庭充実」を繰り返すゲームだよ

長所

 特筆すべきは唯一無二といっていい、コインプレイスメントです。誰が置いたコインでもコストアップを受けるので全員の動向をふわっと意識しておく必要があります。

 豪華すぎる内容物。宝石はきちんと宝石の形(ブリリアントカット)のトークンが用意されています。コイン・宝石は特に素晴らしく、内容物だけでゲームが欲しくなる出来です。

画像はBGGから、宝石トークンが美しい!

この宝石をころころして遊びたい

こらこら!ペット・お子さんがいる過程では管理に気を付けたほうがいいですね…。

短所

 ちょっと繰り返しが多いかななゲーム性。強烈なパワーアップ要素があまりない+長時間なので、繰り返し感が強いです。頭もフル回転するので、思考の持久力も要求されます。

 アクション並びのラウンド毎の抽選が若干面倒です。アクション列を作るストライプは両面印刷です。なのでテーブルなど遮蔽物がないと厳密な無作為化(シャッフル)ができないのも少し気になります。

ベストプレイ人数

 4人です。コインプレイスメントとその後のスタート順の争い、さらに建築合戦とどれも人数が居たほうが楽しいゲーム設計になっています。ですが、最も難しい人数でもあることにご注意ください。

 そして素晴らしいことにどの人数でも面白いです。2人は計算がしやすくなりますが、ガチ度が高いです。3人はほどよく人的ランダムが増します。お好みの人数を見つけるとよいでしょう。

個人的な感想

 作者ドーンの内容物・ゲームバランスともに気合の入ったゲームです。その内容物の豪華さもさることながら、唯一無二に近いコインプレイスメント。00年代を代表する作品の1つといって過言ではないでしょう。

 発売年の2008年は『ドミニオン』、『パンデミック』、『ル・アーブル』など怪物ゲームが発売され、その中に埋もれた感があります。しかし、これらの怪物作品にまったく引けを取らない作品といってよいでしょう。

 特にコインプレイスメントに後続がほぼ登場しなかったのは、本作で完成されすぎていたからではないかと考えています。それぐらい出来がいいです。職人ドーンの『ゴア』で見せた複数の異なるパラメーターのバランス調整能力をいかんなく発揮しています。

 プレイ回数は3~4回ほど。久々に遊びました。アクションのバランスはとても良好なうえ、最初のプレイの指針もあり、中盤も目的カードが指針になります。脱線しない安全な範囲で十分なトライ&エラーの余地があるって感じです。練られつくされています。

 ちょっとラウンドの繰り返しに飽きやすいかなと思うものの、差し引くべき要素はないように思います。なので必要な要素で構成された仕方のない所要時間と考えています。

 かつて詩人ゲーテが「完成とは差し引くところのないもの」みたいなことを言いましたが、本作には差し引くべき箇所はない完成形の1つだと思います。長時間ゲームかドーンが好きならば、控えめに言って「マスト所有寄りのマストプレイ」です。

大佐さん曰く、全てにおいて完璧。なんだけど、繰り返しの多さと考えるのが大変なので普段使いは若干しにくいかななゲームらしい。それ以外はケチのつけようがないってさ。

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 唯一無二に近いコインプレイスメント、素晴らしい内容物、何人でも良いゲーム性。これだけ揃っているまさに「究極」でしょう(笑)。

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