ボードゲーム

『盗まれたロンドン』レビュー

証人に聞き込み捜査をし、5件の盗みのうち4件を解決しよう!

目次

ざっくり解説

 クニツィアの手軽なカードゲームです。4種類のカード(数字なし)を集めて、得点化するセットコレクション(同じの集め)ゲームです。

 場に並んだ得点カードはどの種類のカードを何枚出せばそれがもらえるのか書いてあり、その枚数を集めて取って得点を稼ぎます。

 得点カードも5色あります。一色すべてのカードが取られた事件は事件が解決した扱いとなり、最も解決に貢献した人にボーナスが与えられます。

 最終的に5色の事件のうち1つが未解決事件となり、未解決の事件の色は得点にならないというゲーム性が秀逸なゲームです。

基本的に毎ターン1枚カードを引いて、同じのを揃えて得点にしていくゲーム。5色のカードのうち一色は得点にならないので注意が必要!

長所

 基本のルールは分かりやすく、駆け引きのポイントもわかりやすいこと。相変わらずの安定のクニツィアクオリティといえます。

 5色の事件のうち一色が未解決事件となり、得点カードが得点にならないこと。これに場・他人のカードをよく見てカードを取る必要があります。

短所

 総じて地味なゲーム性。派手な要素はなく、淡々とした積み上げが活きるタイプのゲームです。ガチガチということはないが、計画性は大事なゲーム性になっています。

 破棄のルールがあまり強いと思わないこと。基本1枚1点のゲームで破棄は得点を減らす行動といえます。同じやるなら2枚でワイルド(何でも扱い)の方が良いのでは?と思います。

ベストプレイ人数

 2人です。このゲームは人数別の調整はありません。2人の方がゲームをコントロールしやすく、また手番数も一番多いのでお勧めです。

 3人も良いです。4人あたりから噛み合いゲーの色が強くなり、5人は明確に賛否の分かれる人数となります。2~3人で遊ぶと良いかと思います。

2人が一番良いでしょう。人数増えると手番数も減ります。4人以上はあまりお勧めしませんね。2~3人ゲームかなと思います。

個人的な感想

 本作はクニツィア愛好家から、クニツィアの『乗車券』と呼ばれることも多いです。同じカードを集めて得点化という流れはまさに『乗車券』的なプレイ感といえます。

 本作の一番難点は渋ーいゲーム性と、人数ごとに調整のないことかなと思います。多人数で一度遊んだだけだと良さがわかりにくいです。埋もれてしまった可能性が高いです。

 そのため、本作は知る人ぞ知るゲームとなってしまいました。日本ではクニツィアの評価は高めなのにです。ちょっともったいないですよね。

 プレイ回数は5回ほど。久々に買い戻して遊びました。なかなか良いです。程よく運があって、均等な機会をどのように活かすのかというゲーム性は好みです。

 クニツィアの駆け引きって直接的なことが多いんですけど、このゲームではマイルドになっております。いやらしいことはあまりできず、かなり現代的な部類といえます。

 普通に良いゲームだと思います。クニツィアって他の作者のゲームがアレンジの出来が凄く良いんですよね。もっとアレンジ作を増やしてほしい。そう思った作品です。

大佐さん曰く「地味だけど良いゲーム。駆け引きも現代的で直接的なところはなく、マイルドな部類。埋もれたことが惜しまれるゲーム」とのこと。

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