ネコが可愛い!ファミリー向けトリックテイキングゲーム!
目次
基本情報

タイトル | ニャー |
デザイナー | ライナー・クニツィア |
販売年 | 2020年 |
人数 | 2~6人(ベスト4人?) |
プレイ時間 | 20分 |
流通状態 | 販売中(定価1980円) |
言語依存 | なし |
BGG平均レーティング | 5.8点/10点(評価数22) |
ゲームの概要
猫をテーマにしたトリックテイキングゲームです。トリックテイキングゲームとは、ざっくり言えば数比べゲームです。
カードを全員が順番に1枚ずつ出して数比べをして、一定のルールにのっとって勝敗が決まります。
この1回の数比べのことをトリックといいます。ゲームによってこれに勝つ方が良いパターンと、負けた方が良いパターンがあります。
全員が順番に1枚ずつだして数比べします。3~4番目の人は前の人の出したカードみて、出すカード決められるよ!
本作は勝つことも負けることも大事なゲームになります。厳密にはご褒美トークンというチップを奪い合います。これの内容次第で、勝つべきか負けるべきかが決まります。

このご褒美トークンを奪い合うんだね。骨はマズそうだから要らなさそう!魚とキャットフードだけが欲しい~。
ルール説明
まずご褒美トークン27枚を裏向きに混ぜて9枚引いて、1つの列にして置きます。客観的にわかりやすい形で列の先頭を決めましょう。

そして全員が9枚のカードを引きます。この9枚のカードで9つのトークンを写真では左から順に取り合うゲームというわけです(青のチップは先頭を表すのに使っています)。
トリックテイキングのルール
トリックテイキングのルールは先攻プレイヤー(リードプレイヤー)から、時計回りに好きなカードを手札から1枚出します。
後のプレイヤーは前の人のカードを見てから出すカードを決められます。こうして全員がカードを1回ずつ出すまで続けます。
先攻プレイヤーと同じ色を出そう(マストフォロー)
この時重要なルールが1つあります。それは必ずリードプレイヤーの色と同じ色を出さなければなりません。
例えば赤を最初に出されたなら、全員赤を出す必要があります。赤が無ければ好きな色を出して構いません。
この各数比べの最初に出されたカードの色を合わせる必要があるルールを英語で「マストフォロー」と言います。
下は1回のトリック(数比べ)の例です。リードプレイヤーが赤を出してきたので他の人も赤を出す必要があります。4番手の人だけは赤色が手持ちになかったので、仕方なく青の15を出しました。

この時にリードプレイヤーの出した色と同じ色だけが数比べに参加できます。上記の画像ならば赤だけが数比べに参加できます。青を出したプレイヤーは数比べに参加できません。どれだけ高い数字を出しても無効です。
上記の場合赤だけが数比べに参加でき、赤を出した人は14、12、3といて、14が最高値です。なので14を出した人が勝ちます。
リードプレイヤーと同じ色を出さないと、数比べに参加できない(ただし緑色は例外です。理由は後述)。
つまりリードプレイヤーは勝負したい色を決めることができると言えます。相手の手札に無さそうな色や、自分がその色の高い数字を持っている色で勝負を挑むのが良いでしょう。
判定後、新たなトリック(数比べ)を行う
その回の数比べに勝利した人が、次の数比べで最初のカードを出す権利を獲得します。
今回の数比べで出されたカードを全て勝者が獲得します。一旦勝者の近くにテーブルの上に固まりでおいておきます。これらのカードは手札に入りません。残った手札で次のトリックを開始します。
リードプレイヤーが勝ち続けるのは難しいよ。どこかで絶対リード権利は他の人に移るよ!
重要ルール:18は1に負ける
じゃあ「各色の最高値の18出せば安定勝利じゃない?」という意見があろうかと思います。ですが18を出すことにも一応リスクとなるルールが用意されています。
それは「18」は「1」に負けるルールです。18が出た時の1はその色の中で最強の数字に君臨するわけです。ただ18が出ない回だと弱々ですが(笑)。
例えば下の例では18が出ているので1が最強の数字になっている場合です。この場合は1を出したプレイヤーが勝利します。

1は18が出た時だけ最強のカードに化けます!18は1が使われたの見てから使いましょう!
切り札(最強カラー)の存在
あとは、このゲームには切り札(最強カラー)が存在します。切り札は最初に出された色を無視して勝てる最強の色です。
このゲームでは一貫して緑が最強の色にルールで指定されています。なので緑が出されると緑以外は数比べに参加できない、強力な色です。
例えば最初の例の数比べの時に最後のプレイヤーが、青の代わりに緑を出したとします。

こうなってしまうと一転、最強カラーを出した人しか数比べに参加できなくなります。1人だけが出せばその人が無条件で勝利します。
複数人が切り札を出した場合は、数字の一番高い人が勝ちます。
ただ切り札は「出せる色がない場面」か、「緑を最初に出す&出される」でしか使えないことにご注意ください。強く使えるのは前者ですね。
「切り札(緑)>最初に出された色>どちらでもない色」この順番で強さが決まると覚えておけばOKです!
ご褒美トークンについて

ご褒美トークンはざっくり分けると4種類あります。
キャットフード | 描かれた数字分だけの得点 |
骨 | 描かれた数字分だけのマイナス点 |
魚 | 1個につき骨のマイナス点1個を0にできる |
花瓶 | 1つ目は0点。2つ割ったらお仕置きの-20点 |
これら4種類を数比べ1回ごとに1枚奪い合い・または押し付け合います。魚とキャットフードは勝って奪い取りたいポジティブなチップ。骨と花瓶は人に押し付けたいネガティブなチップといえます。
特に花瓶は半端ないです。2つ揃うと-20点と強烈です。順位は2つぐら落ちるでしょう。強烈なマイナスチップです。
補足と推測:花瓶を1人で3枚取った時の処理は記載されていませんが、これは-20点で良いと思います。4つ全て取った時は好きにして良いでしょう。
花瓶は1個目なら許されます。1個までにしておこうね!
ラウンド・ゲームの終了
ラウンドは手札を使い切るまでやります。9つのチップが行きわたれば、残りのチップからまた9枚の列を作り、全てのカードを回収してシャッフルして9枚ずつ各プレイヤーに配りなおします。
この9枚のチップを全部取るまでを3セット(3ラウンド)やったらゲーム終了です。チップは全部で27枚なので全てが誰かにいきわたれば終了です。ここで初めて点数を計算します。
全てのチップの点数を足して、一番高い人が勝利します。

例えばですが、上記写真の6枚のチップを取ったとします。この場合の得点は10+7-3の14点です。実際有効なのはこの3枚だけです。
花瓶は1つ目なので0点で、-7は魚で無効にしているからです。こうして全員がスコアを計算して、最も高い人が最も賢い猫というわけです。つまり勝者です。
ざっくりルールまとめ
1.基本はマストフォロー(色制限アリ)の数比べゲーム
2.数比べに勝った人がチップを獲得!(要らないのもある)
3.数比べに勝った人が次の最初のカードを出します!
4.それを9回やると手札の配り直しと、残りのチップから9枚引きます。
5.チップ27枚全て奪い合ったらゲーム終了。点数の一番高い人が勝ち!
トリックテイキングのルールを知っている人ならすぐ遊べます。そうでなくても難しくはないです!
間違いやすい・忘れやすいルール
ほぼありません。殆ど例外的なルールはなく、トリックテイキングが頭に入っている人は間違わずに遊ぶのは難しくないでしょう。
花瓶3つ以上の時だけ書いていないのが残念です。個人的には3つは-20点。4つでも-20点で良いと思います。やればわかりますが、-20点がそもそもだいぶ重たいです。
上級ルールについて
初級ルールだと全てのカードからランダムに9枚引きます。18と1のルールが機能するか怪しいので、正直このルールはお勧めしません。特に人数が少ない時ほど、切り札(緑)のある人とない人の偏りが酷くなります。
少ない人数ほど、出て来るカードの範囲を限定する上級ルールは必須です。むしろ、なぜベーシックルールにしないのか?と思うほどです。
評価と感想
まずは公平に長所と短所に触れていきます。
・可愛い猫のイラストと入れ物のポーチが魅力!
・運要素が強いので気軽に楽しめます。
・9ラウンド分の先の見通しが立つので、計画性も大事
・勝つべき場面と負けるべき場面が明確で分かりやすい
・花瓶ゲーです。花瓶2つ取るとほぼ1位は無理です。
・切り札が少し強すぎる印象があります。
・めぐり合わせが良ければ勝てる印象があります。運強め。
・カードサイズが特殊で合うスリーブを用意しにくい
どんな人におすすめ?
基本的にはトリックテイキングという種類のゲームですので、それが好きな人向けかと思います。かつ、どちらかといえば運要素が強めなので手軽なトリックテイキングが好きな人には刺さると思います。
トリックテイキングのルールだけ頭に入れば、非常に手軽で万人向けといえます。『ラマ』路線のクニツィアが好きな人にもお勧めです。
個人的な感想
遊んでみた第一印象としては切り札ゲーの巡り合わせゲーって感じです。切り札が少ない手札は単純に辛いです。他、巡り合わせ次第ではどうにもならないシチュエーションも結構気になりました。
特に花瓶の罪の重さは異常です。順位が2つ落ちるぐらいヤバイと思っておいてだいたい間違いないです。花瓶だけで3位以下決定みたいな、破壊力があります。
僕個人としては、もう少しプレイヤーのスキルで運要素が減らせるタイプのゲームが好みですね。とはいえ、可愛いテーマとわかりやすいルールはとても魅力的です。
積極的には遊びたい!ってほど好きではないです。出されると断ることもない。可もなく不可もなく、平均的なゲームって印象です。
推定プレイ回数 | 2回 |
僕のPlay:game点数 | 5点/10点(平均的なゲーム) |
今後の変動予測幅 | 4~7点 |
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