ボードゲーム

『ニューフロンティア』レビュー

銀河帝国の開発競争再び!今度はボードゲームになって帰ってきた!

筆者未所有のため画像はBGGからお借りしています。

目次

ざっくり解説

 銀河帝国の開発競争をテーマにした『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』(RFTG)のボードゲーム版です。元々は『プエルトリコ』をカードゲーム化したものが『RFTG』でした。

 そのリスペクト元と同じゲーム形態に回帰したわけです。『プエルトリコ』でお馴染みの選ばれたフェイズのみが実行される選択フェイズ制を採用しております。

 基本的には探索(惑星タイルの獲得)、開発(サポートする建物を建てる)、移住(惑星を活性化)の3アクションが主体に行っていきます。そこに惑星の生産物を作る「生産」、生産物を売る・点数化する「交易」を挟んでいきます。もっとも繁栄した銀河帝国を作った人が勝利します。

いろいろわちゃわちゃやって、銀河帝国を発展させていく系だね!

長所

 傑作カードゲームをうまくボードゲーム化していることです。オリジナルを知っていると、ほぼそのまま建物化されていて驚くことでしょう(とはいえ、一部調整が入っています)。

 『プエルトリコ』は序盤のテンプレート化の問題がありました。しかし、本作は初期ワールドによるランダムがあるので序盤のテンプレート化の問題はだいぶ緩和されているかと思います。

短所

 色々な要素があるのでゲームが初見では複雑なことです。『プエルトリコ』と『RFTG』の両方を知らない人には若干複雑なゲームかなと思います。

 一番の不満点は『RFTG』のスピード感が全くないことです。オリジナルはさくさく遊べるゲームです。本作はゲームテンポが悪く、オリジナルを遊んだほうが良いのでは?という疑問が湧いてくる人もいるでしょう。

ベストプレイ人数

 4人です。『プエルトリコ』とほぼ同じと思っておけば良いです。『RFTG』が2人ベストだっただけに、ゲーム性は似ていても、意思決定のプロセスが複雑になったゲームになりました。そのため要多人数になったと言えます。

 『RFTG』で良かった2人は2割近くが非推奨となっています。まあ、実力勝負ですからね。大雑把にいえば真剣勝負がOKなら2~5人いずれも良いといえます。真価を引き出したいなら4人って感じですね。

個人的な評価

 基本的にはリスペクト元の『プエルトリコ』に忠実になったゲーム性といえます。元々が『プエルトリコ』のカード版だった『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』だけに、10年以上の時を経てリスペクト元と同じタイプのゲームにチャレンジしたといえる作品かなと思います。

 『プエルトリコ』との大きな違いは、誰かが極端に不幸になることはないことです。商品を誰かだけ売れないとか、出荷(勝利点化)できないということはありません。これを良いと捉えるか、悪いと捉えるかで本作の評価は大きく変わるでしょう。現代らしいマイルドな調整になっています。

 面白いなと思うのが『プエルトリコ』で弱いと思う「市長」が、「移住」でワールドの活性化とセットになったことです。「監督」も強くはなかったのですが、全員売れる・消費できます。なので、各役職のバランスは良くなっていると思います。序盤テンプレ問題への挑戦といい、後発の作品だけあって、正当進化していると思いました。

 プレイ回数は2回。3人と4人で遊びました。いずれもボードゲームアリーナです。基本的に僕は「プレイヤー人数分の1」しか影響力を発揮できないゲームは苦手です。

 できることがどうしても、限られた影響力の範囲に限られちゃうと考えているからです。結局大きな流れに抗うことはできないと考えています。同様の理由で『プエルトリコ』も合わないゲームだと考えています。

 大きなトレンド(流れ)に逆らえないけど、それを読むことが大事なゲームは『交易王』、『メンバーズオンリー』などがあります。筆者は「シンプル・楽しく・わかりやすい」がこれらの作品が好みです。

基本的に大佐さんはシンプルでわかりやすいことを高く評価してるよ

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