ボードゲーム

『オリフラム』レビュー

後継者争いで燃ゆる王座!策を巡らせてライバルを駆逐し、王権を握ろう!

目次

ざっくり解説

 王家の後継者争いをテーマにしたゲームです。自分たちの腹心に暗殺や様々な策謀を担わせて、後継者の座を獲得することを目指すゲームです。

 10枚ある役割カードのうちランダムに3枚抜きます。残った7枚のカードを各ラウンドで1枚ずつ使います。カードは列になるよう並べていき、その時点での先頭最後尾置けます。効果の発動順先頭からです。この列作りの概念はすごく大事です。

 解決フェイズに入ったら裏向きでキープするか、表向きにして効果を発動するかを選びます。キープするとメリットがあるので、キープか公開かが悩ましいです。最終的にいろいろいい感じにやって、勝利点を稼いだ人が勝ちのゲームです。

超ざっくりいうと、これから毎日ライバルの家臣をブッ〇そうぜなゲームだよ

長所

 キープか公開かの2択が悩ましいこと。キープすると勝利点が起動時のプラスされるのでメリットが増します。我慢するほど点が増えるが、早く公開するとそれだけ仕事もします。シンプルなジレンマです。

 攻撃するカードにはほどよく制約が課せられており、うまく立ち回れば殴られることも回避できるようになっています。他人をとにかく殴るのが大好きな人がいてもゲームが壊れにくい親切設計といえます。

短所

 プレイヤーにゲームバランスの調整をさせるゲーム性です。やっぱり直接攻撃的な要素があるので、偏って殴られる人がいると微妙な空気になります。

 一番の不満点は、カードが全てテキストカードなことです。一覧表には字がぎっしり敷き詰められています(笑)。遊んでいればすぐに効果は理解できますが、アイコンは直感的な理解を助けるので欲しいです。

ベストプレイ人数

 4人です。3人だとゲーム全体のコントロールは容易だけど、ゲームの結果が直接攻撃の矛先次第になる印象があり、5人はちょっと人数が多すぎて大局観をもってゲームをしにくいかなという印象です。

とはいえ、プレイ可能人数はいずれも良いといってよいです。3人・5人も約9割の人が推奨しており、どの人数でも十分に楽しめるといえます。素晴らしいですね。

何人でもよいけど、ベストは4人って感じです。気に入ったら4人で一度は遊びたいですね。

個人的な評価

 後継者争いの策略を巡らせあうゲームとか、普通なら1時間オーバーのテーマになりそうなゲーム性です。ですが本作はさっくり30分程度で楽しめるコンパクトなゲームとして仕上がっています。

 短時間のため、潰し合いのゲーム性も許容しやすいです。誰を殴るか問題こそあれど、スコア状況が明確なので事故は起こりにくい部類です。十分に安心安全の現代のゲームといえるゲームなっています。

 カードのバランスも極端に悪いことはなく、どのカードもうまく使えばしっかり強いです。転身者が若干使いにくいかなと思う程度で、バランスは良好だと思います。海外のゲームのレベルの高さには毎回驚かされます。

 一番はキープか公開のジレンマです。キープすると見返りが大きくなるけど、破壊されちゃうと元も子もないよというバランスが面白いですね。またカード破壊のカードにリスクがあるのも面白いです。

 プレイ回数は3回。ボードゲームアリーナで2回。実物で1回遊びました。悪くないです。

 個人的には安心安全な現代のゲームになった『あやつり人形』かなと思いました。あるいは『ラブレター』のアッパー版とも思います。『ラブレター』は選択肢が少ない・詰みがあるのが難点でした。本作は選択肢は十分に用意されており、程よい制限の元自由に遊べます。ただ選択肢は多いので玄人向けです。

 なかなか悪くないので4人集まったらの選択肢として悪くないと思います。もう何度か遊んでみたいです。キープと公開のジレンマがなかなか悩ましいですね。未プレイなら一度は遊ぶ価値があるゲームだと思います。

ちょっとプレイヤー間でバランス取りしないといけないけど、そこを除けば安心安全の現代のゲームってことかな?大佐さんもキープか公開のジレンマは分かりやすくて好きなんだって。

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