ボードゲーム

『セイミ・イン・ザ・スーパー・クレイジー・ワールド』レビュー

クニツィアの傑作カードゲームが拡張要素をプラスしてリメイク!

目次

ざっくり解説

 4種類の使い魔を従えて、ボスと戦うゲームです。使い魔たちは4つのシンボルを持っており、道中のボスはそれぞれダメージを与えられるシンボルが違います。

 各ボス戦の間に手札調整の時間があります。そこで手札を整えてボス戦です。各プレイヤシンボルの個数で競います。ビリ以外得点があるのでダメージを稼ぎたいです。

 点数が分配されるとまた次のバトルに備えます。今のボス戦で使ったカードは少しだけ場に出したまま持ち越せます。ラスボス戦が終わった時に最も点を稼いだ人が勝ちです。

画像はBGGから。結構サイケな見た目しています。

4種類の使い魔を使ってボスと戦うゲーム。攻撃の属性(シンボル)が4つあって、それぞれのボスに有効な属性が違うのでうまく揃えたいね!

長所

 短期・中期の計画がとても大事なゲーム性。ボスに有効な攻撃属性、ボス戦の間のターン数が全て公開情報です。諦める場面をしっかり決めることが大事です。

 うまくカードを使うことが大切なゲーム性。全員の手札の最終的は総枚数同じです。カードの分配のタイミングが非常に重要なゲームといえます。

短所

 シビアなゲーム性。手札の総枚数が同じなので手札回しやボス戦でミスすると挽回は困難な部類です。比較的短時間のゲームなのが救いです。ゲーマー向けだと思います。

 2番手を多く引くとどうしようもないこと。ボス戦は先頭プレイヤーであるほど不利ですが、2番手は何かしらの噛み合いで引き続けることがあり得ます。そうなると辛いです。

ベストプレイ人数

 4人です。レトロゲームなので人数別の調整はほぼありません。なので良い人数でプレイすることが大切なゲームです。

 ボス戦の回数が6回です。3人だと2回ずつトップ分け合う形になることが十分に考えられます。4~5人だと2回勝つことが重要になるので4~5人の方が面白くなります。

 ただ5人はプレイヤーの数が多すぎて計画が立てにくいですね。なので4人がベストというのは間違いないでしょう。実質3~5人ゲームで3人が必要最小ラインです。

4人ベスト。3~5人で遊びたいですね。2人は非推奨票が100%という強烈さ。昔のゲームあるあるですね。人数別の調整はほぼないので。

個人的な感想

 元々はクニツィアの傑作『指輪物語:2つの塔カードゲーム』というゲームのリメイクです。ゲーマーからの評価が高く、知る人ぞ知る作品でした。

『2つの塔カードゲーム』画像はBGGからです。

 本作は単純なシンボル比べに必ず勝ち続けるのが難しいゲームです。なのでどこかで上手に手を抜くか、諦める回を設けないとダメなゲームといえます。

 『電力会社』のように順位をうまくコントロールする必要があり、なかなか面白いです。コンパクトながらゲーム性は骨太でシビアです。ゲーマー向けだと思います。

 プレイ回数は2回。オリジナルを1回、本作を1回です。とにかく短期と中期の計画が大切なゲームです。手札の枚数・調整の機会は均等なのでミスると挽回は難しいです。

 総じてゲーマー向けなゲームだと思います。「ルールが簡単なゲームは必ずしも簡単ではない」を地で行く作品です。渋いゲームが好きな人向けです。もう何回か遊んでみたいですね。拡張要素もまだ遊んでいないので試してみたいです。

大佐さん曰く「ルールは簡単だが、中身は間違いなくゲーマー向けゲーム。古くからのゲーマーは一度プレイしてみる価値がある」とのこと。

オリジナルとセイミの比較

 本作は個人的には好みが分かれそうな絵柄をしていると考えます。ですがオリジナルにない「拡張要素」が入っているため一長一短です。

 オリジナルはテーマ・アート面で優れるものの入手はやや難しく拡張要素もなしです。しかし、『指輪物語』が好きならオリジナル一択ですね。

 個人的には絵に拒否反応がないなら本エディションがおススメです。クニツィアが好きな人は確保しておきたいゲームの1つです。

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