ボードゲーム

『シンプリシティ』レビュー

シンプルな都市建設ゲーム。でっかい集合を作ろう!

目次

ざっくり解説

 都市建設のゲームです。このゲームでは一定のルールにのっとってタイルを配置し街を作っていきます。そうして得点を獲得していくゲームです。

 タイルの配置は配置の自由度と、次回の手番の順番を天秤にかける必要があります。つまりより好きなところに置ける選択をすれば、次回の手番が遅くなります。

 ざっくりいえばタイルを置いて、建物の集合を大きくするか自分の建物に隣接するように置けば高得点です。公園だけは少しルールが違います。最も点数の高い人が勝ちます。

タイル配置の自由度と次の手番の速さを天秤にかけるゲーム。デカい集合を作りつつ、自分の建物が繋がるとベストなゲームだよ。

長所

 配置の自由度と次回の手番の速さを天秤にかけるシステムです。シンプルに悩ましくわかりやすい要素と言えます。シンプルという単語を冠するだけのことはあります。

 基本ルールが非常にわかりやすいこと。要は大きな集合を作りつつ、自分の建物同士で隣接させればよりボーナスがあると思えば良いです。やるべきことは単純です。

短所

 建物の集合を拡張するのが良いしかない寄り(公園は除く)のゲーム性です。配置の自由度と手番順の天秤の悩ましさが機能しているのかちょっと怪しいことです。

 少人数でのプレイは2人分をプレイします。ここだけはシンプルとは言い難いです。シンプルなゲーム性とはいえ2人分を考えるのは、初心者には厳しい印象があります。

ベストプレイ人数

 2人です。基本的にはプレイ感はアブストラクト(運の無いゲーム)に近く、また計画的な都市建設ができる少人数が良いと思います。

 基本的にリンクボーナス(自分の建物同士が隣接する)が機能しやすいのは少人数です。人数は少ない方が面白いです。リンクボーナスがないと建物を拡張するのみになりやすく面白さが損なわれやすいです。

 正直、個人的には2人一択な気がします。3人も2人分担当の実質6人プレイです。4人は計画的建設が難しくなりはじめ、人数が多すぎるとリンクボーナスが狙いにくくなります。

ベストは2人。正直2人以外のプレイ人数は何かと問題がある気がします。3,4人はアリかなで、5人以上は多い印象です。

個人的な感想

 シンプルをタイトルに冠するように、基本ルールはとても分かりやすいです。そこを次手番の速さと配置の自由度を天秤にかけて悩むシンプルなゲームです。

 『キングドミノ』のタイルの強さと次手番の速さで悩む感じに近いです。ただ『キングドミノ』ほど運要素は強くなく、どちらかというと運要素は少ない部類です。

 基本的にはめくれ運より盤面の方が大事な気がします。なので準アブストラクト(あまり運のない)なゲームかなと思っています。2人でじっくり計画的な配置で悩むシンプルゲームとしては良質だと思います。

 プレイ回数は2回。3人と2人で1回ずつです。基本的にプレイ中のタイル選択は次手番のポジション争いより、盤面重視で選ぶ方が良い気がしました。

 なので計画性が問われるゲームかなと思います。基本的に先の先の計画を立ててプレイするより、ある程度アドリブ勝負の方が好きな僕はやや苦手なゲームかなと思いました。

 反面、アブストラクトゲームが好きな人、運要素が控えめなゲームが好きな人にはおススメできます。見た目と同じで若干渋めのゲームです。万人向けではないかと思います。

大佐さん曰く「プレイ感がアブストラクトに近い気がします。そういうゲームが好きな人向けのゲームかな」とのこと。

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