僕の個人的な今年のゲームベスト15をランキング形式で発表!
今年も残りあとわずかです。この時期になるとボードゲームの界隈では毎年恒例の行事として「日本版The One Hundred」という投票を行っています。
この投票はざっくりいうとあなたの今年のベストゲーム15個投票してねという投票です。これに投票してきたので、僕の今年のベストゲーム15を発表しようと思います。
基本的に僕は新作より名作の人です。なので、そこそこに個性的なラインナップだと思います。隠れた名作・ちょっと知名度が低いけど良いものを求める人にはうってつけの内容かと思います。では参りましょう。
目次
ゲーム画像について
これらの画像は僕の推しゲームができるだけ楽しく見える画像を選んで、BGGに投稿されたものを使っております。著作権法としては「引用」だと思って使用しております。もし「問題あるから止めて!」という意見があれば、速やかに変更させていただきます。
去年の投票内容について
旧ブログにそれらしい記事が残っていたので貼っておきます。
【毎年恒例】The One Hundred 2020に投票してきました。
(上記ハイパーリンク(青い文字)をタップすると飛べます)
InとOutをざっくりまとめると
In:『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』、『郵便馬車』、『スシゴーパーティー』
Out:『パトリツィア』、『アールエコ』、『王と枢機卿』
中でもオールタイム級だった『アールエコ』は若干似ているかなと思う有力な対抗株の『キューバード』を知ったことが順位を落とした理由です。
エリアマジョリティー2作は、ゲームバランスがプレイヤー任せになりやすいエリアマジョリティーの欠点が気になって順位ダウンって感じですね。
逆にIn勢はボードゲームアリーナ勢が強いです。よく遊ぶゲーム3つがランクインしました。これらはかなりの回数を遊んでいるので、今後も君臨する可能性は低くないです。
第15位 十二星座ゲーム

ざっくりいうと星座内で影響力を争うゲームです。星座テーマなのはボードが星座だからです(笑)。いわゆるエリアマジョリティーとよばれるシステムのゲームです。
面白いのは一等星と二等星のマスがあります。一等星のマスはコマを伏せて置きます。この非公開のコマがなんなのか推測しながら動くゲームです。中には隣接するコマを全滅させるブラックホールもあるのでご注意を。
基本的には運要素がないのですが、この非公開のコマが結構わけわからんことになって面白いです。なのでプレイ感は思っているよりもライトです。運の無いゲームの胃の重たさを感じることはあまりないかと思います。
こっそりブラックホールを伏せる時は思わず悪い顔になっちゃうね!
第14位 レース・フォー・ザ・ギャラクシー

これ昔酷評していたゲームなんですよね。ソロプレイとかなんとか言ってました。このゲームの駆け引き要素って熟練しないと感じ取れないので、慣れるまではソロプレイに感じやすいんですよね。
プレイしてみるとカードバランスがよく、いろいろなルートがあるので柔軟性を求められます。なので実力者とそうでない人の差はわりと顕著に出るゲームです。
偶然引けたカードを上手く使わないといけないあたり、ローグライクRPG(『不思議のダンジョンシリーズ』等)みたいなプレイ感なんですよね。1プレイも10分程度なのでついついリプレイしてしまいます。
毎回違う展開になりやすく、アドリブと計算高さの両方がバランスよく求められるゲームって感じです。
第13位 郵便馬車

都市カードをうまく一筆書きで伸ばすように繋いでいく、独特のカードプレイ感が特徴のゲームです。郵便局を配置していくゲームですが、配置制限が面白くなかなかうまく行かなくしてあります。
もろもろの制限が難しい中、パチッと郵便局ロスなく郵便局7つとか置けると気持ちいいです。ちなみにカード運は小さくないですが、統計的には実力者が有利な実力ゲーです。
多くの人には作者のザイファルトの作品といえば『プエルトリコ』でしょうが、僕にとってザイファルトといえば本作ですね。今では絶版なのが惜しいです。大賞受賞作なのでいつか再販されると思います。
ままならない制限を乗り越えた時の気持ちよさは格別です。なかなか類を見ない優雅なゲームです。
第12位 オレゴン

オレゴンを開拓をテーマとしたゲームで、建物や開拓者を送り込んで点数を稼ぎます。建物と開拓者を隣接させることで得点が発生するシンプルなゲームです。
基本的には建物と開拓者の配置制限をうまく制御するゲームです。そこに本作のユニーク要素のジョーカーと追加ターンをどこで使うか?という要素が入り込んでくるゲームです。
特に追加ターンがダイナミックで気持ち良いです。復活させる方法もあり、何度も追加ターンできると「ずっと俺のターン」みたいな気持ちになれます。
それでいて安心して遊べるファミリーゲームって感じの出来です。イラストも美しく牧歌的な感じです。ログハウスの別荘地とかで遊びたいゲームです。
一言でいうとユニークな要素もしっかりある。安心して遊べるファミリーゲーム代表って感じです。
第11位 スシゴーパーティー

『スシゴー』の拡張同梱版です。追加のカードがたくさん入っています。基本的にはカードドラフトのゲームで、カードの束を受け取って1枚とって隣の人に残りの束を回すを繰り返すゲームです。
特筆すべきは最小の要素で構成されていて、かつプレイ毎・メンバー毎に異なるゲーム性を提供してくれやすいことです。参加するテーブル次第で「刺身の高い卓」、「巻きずしの高い卓」なんかがあり面白いです。
ボードゲームアリーナで基本セットのみで遊べます。基本のセットだけでも十分面白いです。ですがやはり長く遊ぶなら、追加のカードはあったほうが飽きにくいと思います。
副作用はお寿司が食べたくなることなゲーム。シンプルで楽しく、中毒性・リプレイ性ともに高いです!
第10位 ムガル

シャハトの株ゲーム。競りに参加しつづたければ中央にお金を1コイン置きます。競りから抜けたければ中央の皆が入札に使ったお金を回収して抜けます。競りを抜けるにしても中央のお金がたまったタイミングで抜けたいです。
競りに勝つと株券を獲得か株券を売却を選べます。第二位の人は選ばれなかった権利を実行できます。なので上手に計算すると第2位でも問題ないあたりが面白いです。
そして株券は配当を定期で出し、価格もどんどん上がっていきます。しかし大暴落の日までに売りぬかないと紙切れ(0点)なので、売りぬくタイミングも重要ってゲームです。
株ゲームと特殊な競りの2つのゲームがうまく融合しています。簡単に見えてセンスが必要なゲームです。
第9位 ボーナンザ

同じ種類の豆を集めるのが目的の交渉ゲームです。必ず交渉が起こるようにルールが作られています。可愛らしいイラストの豆を交換して集めていきます。
手札の順番を変えられないシステムがなかなか類を見ず、交渉ゲームの名作として名高い作品です。作者はあのウヴェ・ローゼンベルクです。今でこそ長時間ゲームデザイナーの彼ですが、初期はこんなシンプルなゲームをデザインしていたのです。
カードの並びを変えられないので、要らないカードをどうにか交渉で交換してね!ってゲームです。
第8位 マンマミーア

ピザづくりをテーマにしたゲームです。5種類の具材を投入していき、必要具材が描かれたレシピカードを適度なところで一緒に出します。具材カードの山札が切れたら、今まで投入したカードの山を逆さにします。
そこからカードをめくっていきます。レシピがめくれたら、それまでにめくれた具材で必要具材を満たしているかチェックします。足りていたらそのピザは完成。足りていなければ失敗です。
この時足りない具材を手札から補うことができます。このため、どのピザが焼けるかは予測が難しいです。この辺が詰まれた具材カード覚えゲーをほどほどに回避しており面白いです。
焼けると思っていたピザが焼けなくて、焼けないと思っていたのが焼ける。めちゃくちゃあるあるですね。
第7位 チグリス&ユーフラテス

クニツィアの究極のゲーマー向けゲームです。シンプル過ぎる構成要素で、めちゃくちゃ複雑なテーマを表現しており、選択肢の数は見た目以上に多い難しいゲームです。
4種類のタイルとリーダーで国家間の争い・内乱・統一と分裂などを表現しており、ゲームとしてもすぐれていますがゲームデザインは間違いなくアートです。
その分ゲームの真価を引き出すのは難しく、初心者は洗礼を浴びやすいタイプのゲームといえます。要やり込み。5回やってようやく色々見えてきます。面白いけど、超絶スルメなゲーム。噛めば噛むほど味が出ます。
これの名手のけがわさんと20回近くスパーリングしているので、かなりやり込んでいます。わかってくれば面白いですよ。
第6位 カルカソンヌ:城

クニツィアが俺流の『カルカソンヌ』を作ったのが本作です。基本のゲームルールはほぼ変わらず、もろもろの制約を少しユニークにするだけでオリジナリティを出すことに成功しています。
中でも特定点数で貰えるボーナスタイルは強力なので、建物を育てるか小さく得点にするか凄く悩ましいです。部下の数も少なく、置き得ではないので使い方が難しくなっています。
正直僕が『カルカソンヌ』の評価が低い要因に本作が優れているからというのがあります。どちらも良いゲームだと思いますが、本作の方が僕は好きですね。
タイルの使い道はこちらの方が自由度が高いですね。建物は閉じていこうとしないと完成しないバランスになっています。
第5位 メンバーズオンリー

クニツィアの賭けゲーム。全員の手札のカードの5色のカードの総数を予想するゲームで、待てば待つほど情報が見えてくるようになっています。賭ける場所は早いもの勝ちです。つまり早く正確な予想をすることが大切です。
このゲームの秀逸なところは10点キャップ制です。5色のカードはそれぞれ得点が別個に記録され、各プレイヤーはそれぞれの色で10点以上は稼げなくなっています。10点稼いだ色に賭けるのは妨害でしかないのです。
僕のレビューを20~30読んだ人は絶対「『交易王』と『メンバーズオンリー』の方が好きです」の文言をみたことがあるでしょう(笑)。要はそれぐらい好きなゲームってことです。
大佐さん=『交易王』と『メンバーズオンリー』を隙あらば推してくるアカウントという認識でほぼ間違いないよ!
第4位 交易王

クニツィアの商売ゲーム。流行に乗っかると楽に稼げるゲームです。なので次の流行をプレイヤーの動向から予測することが大切です。先ほどの『メンバーズオンリー』に近いゲーム性ですね。
そこに僅かにパワーアップの概念があり、お金を投じると4種類の特殊カードが買えます。これらのパワーアップの恩恵を駆使しながら、お金を稼いでいくゲームです。
特殊カードはそれが投じた資金分の仕事をするかよく考えて買わないといけません。トレンド読みと合わせても、投資するゲームといっても過言ではないゲームです。
次の流行を予想して大儲けをもくろむゲームです。予想がハマると楽しいですよ!
第3位 ビッグシティ

デロンジェの都市建設ゲーム。区画カードを使って建物を建設していきます。区画カードを固めて持っていると都市開発に有利になるシステムが面白いゲームです。
妨害カードの工場と公園もあり、これらを降らせるのが楽しいです。なお、制限も結構あるので工場と公園も理不尽な強さではありません。
最後に出来上がる都市が毎回違うのが楽しいですね。完成した都市をその都度写真に撮って後から見返すなんて楽しみ方もできます。30回以上遊びました。
少人数で遊ばないとゲームが全然コントロールできないよ。特に5人は新版では削除された人数なので、初回に5人プレイはダメ絶対!
第2位 ラー

クニツィアの名作競りゲームです。プレイヤーは3ラウンドにわたる競りを行います。1ラウンド毎に落札回数が限られており、それを時間制限と折り合いをつける形で悩みます。
落札回数を温存しすぎると時間切れになり、粘り過ぎると落札回数を使い切れない。そういうデザインのゲームです。
落札する対象も、必ずしも良いものばかりではなく、待てば待つほど有利というわけでもないのが絶妙なところです。競りゲームでこれを超えるのは無理なんじゃないかなと思うぐらいの完成度を誇る作品です。
クニツィア先生の究極のゲーム候補の1つかな『チグリス&ユーフラテス』と違って人を選びにくいのも〇。
第1位 フロカティーサーカス(なつのたからもの)

僕の終身名誉殿堂入りゲームの1つです。とにかく頭を休めたいときにやる。オープニングゲームにやる。ゲーム初心者がいたらこれを勧める。気が付けば150プレイ超えていました。
高い中毒性、手軽さ、万人向けさ。あらゆる意味で隙のないゲームです。『RFTG』の方がプレイ回数は多いですが、アナログのプレイ回数で3桁を超えるのは本作のみです。
たぶん禁止令が出ない限り遊び続けるゲームの1つですね。これを超えるゲームが出れば話は別ですが、ここまでの完成度の短時間ゲームを作るのは難しいでしょう。
ゲーム初心者も上級者も一緒に遊べ、スキルもしっかり長期の成績に反映される素晴らしいゲーム。遊んだことない人はぜひ遊んでほしいです。
引退前2~3年~復帰後2年間までずっと1位に君臨しています。来年もこの位置をキープできるかお楽しみに!
最後に
今年も投票してきました。せっかくなので投票内容を順位つきで掲載したら面白いのではないかと思い本記事を書いてみました。
The One Hundredは投票としては面白いですね。ただ15ゲームは多すぎて、11ゲーム目あたりから直近に遊んだ印象の良いゲームが入りやすいかな?と思う分があります。
なので1~10位までは自分の中で強くお勧めできるゲームといえます。もうちょい11~15位の精度を上げたいところです。投票が10個までなら簡単でいいのになと個人的には思います。新規の方も参加しやすくなりますしね。
自分的には11~15個目はどうしても直近に遊んだゲームが選ばれやすいです。10位ぐらいまでは自信をもっておススメできるんすけどね。毎回やってて難しい投票だなと思っています。