ボードゲーム

『ユニオンパシフィック』レビュー

『チケライ』の作者の贈る、もう1つの鉄道ゲームの名作!

ざっくり解説

 アメリカの鉄道の開拓期をテーマにした株ゲームです。拡大しそうな鉄道会社の株を手に入れて、各社の大株主になり配当金を貰うことを目指すゲームです。

 手番には「株券を取得+鉄道の拡大」か、「手札の株券を公開する」のどちらかを行います。取得した株式は後者のアクションで公開しないと無効です。

 つまり株券を増やすことを諦めなければ、株を有効なものにできないのです。公開したいタイミングで欲しい株がめくれることもしばしば。悩ましいジレンマがあります。

 一番は配当のタイミングが不明(多少の調整はあるが)で、いきなり配当の分配がくることです。落雷みたいに突如決算が起こります(笑)。

 このしびれるようなジレンマと、スリリングな配当のタイミングを攻めるゲームです。わかりやすいスリルの快感があるゲームといえます。4回の配当で最も稼いだ人が勝ちます。

画像はBGGから。プレイしている風なものです。カラフルな鉄道コマが良いですね。

突然の配当に震えながら、株券を取るか公開するかで悩むゲーム。ギリギリを攻めすぎると、配当までに株券を公開できないよ!

長所

 株券の取得か公開かのジレンマ。公開しないと株は有効にならないが、それには取得を諦めて1ターン休む必要があります。このタイミングの悩ましさは本作のキモといえます。

 落雷のように突如やってくる配当。全員が油断している時にくることも。株を公開し忘れた時の悔しさたるや…(笑)。このいきなりの配当が思わぬハプニングを生みます。

短所

 配当の計算と分配が手間なこと。全10社分を計算して、1位に全額、2位に半額を分配する必要があります。配当の配り忘れも比較的起こりやすいと思います。要注意!

 オリジナルルールだと調整が甘いこと。ユニオンパシフィック株が強すぎたり、配当のタイミングの調整がほぼないです。ゲーマーは上級ルールで遊ぶことを強く推奨します。

ベストプレイ人数

 4人です。マップ・手番数ともに調整がなく、人数が減ると手番数が増え、マップが広くなります。なので適正人数で遊ぶことが大切なゲームといえます。

 ベストは4人。実質3~6人ゲームだと思います。2位まで配当の出るゲームなので、2人はまるでダメです。2人は8割が非推奨のプレイに適さない人数といえます。

ベスト4人。4人で遊びましたが、手番数・順位争いともに間違いなくベストな人数だと思いました。迷ったら4人。覚えておいて損はないです。

個人的な感想

 『乗車券/チケット・トゥ・ライド(チケライ)』シリーズでお馴染みのアラン・ムーンの鉄道ゲームです。ムーンの『チケライ』が表の鉄道ゲーなら、本作は裏の鉄道ゲーです。

 ゲーム性は鉄道会社は株主のものなので『チケライ』とは似て非なるものです。その中で分かりやすいジレンマがあり、非常にスリリングで楽しいゲームに仕上がっています。

 鉄道と株の組み合わせというとガチガチの実力ゲームをイメージしますが、本作は運要素が結構なウエイトを占めており、パプニングを楽しむゲームとしても十分楽しめます。

 推定プレイ回数は3回ほど。ちょっと時間はかかるけど(90~120分)、このスリリングさはなかなかないです。500近いゲームを遊んでますが替えが効かない寄りかと。

 面白いが勝つためには盤面情報が多く、それを長時間正確に把握し続ける必要があります。長時間ゲーム全てに共通することですが、体力のある時にプレイしたいです。

 感想としては間違いなく良作。ちょっと気軽には遊びにくいけど、替えが効かない寄りなゲーム。ユニパシ株が強すぎるなと思ったら、上級ルールを入れて遊びましょう。

大佐さん曰く「チケライの作者のもう1つの鉄道ゲーム。スリリングがジレンマに震える、替えの効かない寄りなゲーム。良作」とのこと。

上級ルールについて

 有志が翻訳して公開しています。ざっくりいうと「ユニパシ株を取るためのコストが上がる」+「配当タイミングのある程度の均一化」がされるルールです。

 友人のSpookyさんのサイトで公開されております。よろしければどうぞ!

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